最近話題のヘパリン類似物質とは?

商品知識
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最近、テレビCMなどでヘパリン類似物質という言葉を耳にしませんか?

この成分は乾燥肌などに効く医療用医薬品からスイッチされたもので、テレビCMでお馴染みの健栄製薬から販売されている「ヒルマイルド」にも配合されています。

ヘパリン類似物質は乾燥肌などによく効く成分ですが、「どんな成分なの?」「尿素とはどう違うの?」と、疑問をもっている登録販売者の方も多いはずです。

また、テレビCMでよく流れている商品に配合されている成分なので、お客様から質問されることも多いかも知れません。

そこで今回はそんなヘパリン類似物質について調べてみました!

登録販売者として是非理解しておきましょう!

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ヘパリン類似物質とは

ヘパリン類似物質は人の肝臓で生成される糖類の一種「ヘパリン」に似た成分で、乾燥肌の治療薬として医療用医薬品として長年使用されている保湿成分です。

ヘパリン類似物質の特徴

このヘパリン類似物質は「保湿」「血行促進」「抗炎症作用」の3つの働きにより一時的な保湿ではなく乾燥肌を治します。

肌内部の角質層まで浸透し、保湿効果を発揮し、肌の乾燥や炎症、肌荒れなどの改善に効果を発揮します。

乾燥肌への働きかけ

肌内部へ浸透して水分を保持する仕組み

ヘパリン類似物質には、⽔分を引き寄せてそれを保ち続けるという働きがあります。

同じ保湿剤であるワセリンは肌の表面を覆って水分の蒸発を防ぐのに対し、ヘパリン類似物質は、肌内部の角質層まで浸透し、そこで肌の細胞に働きかけます。

肌の内部へ浸透し、水分を保つしくみ

もともと角質層は、肌内部の水分を保持するとともに、外的刺激から肌を守る「バリア」の役割を果たしています。

しかし、紫外線や乾燥などが原因で傷ついたりはがれたりしやすく、その結果、肌のうるおいも逃げてしまいます。

そこで、ヘパリン類似物質を使用することで、角質層の水分保持機能を改善し、正常なバリア機能を取り戻すように促します。

それにより、肌内部に水分を保つことができるようになるのです。

乾燥肌への働きかけ

本来、私たちのお肌には、保湿成分をつくり角質層内に水分を蓄えておく力が備わっています。

これは

  • 角質層の細胞内で水分を含んで保持する「天然保湿因子」
  • 角質細胞同士をつないで肌の中に水分を留める「角質細胞間脂質」
  • 肌の表面の膜となって水分の蒸発を防ぐ「皮脂」

の3つの要素で成り立っています。

しかし、気候の変化や加齢、誤った生活習慣など、何らかの原因でこれらの成分が減少すると、角質層の構造に異常が起こり、肌は乾燥してしまいます。

さらに乾燥肌になると、角質層のバリア機能が低下し、紫外線や細菌、ホコリなどの外部刺激によって肌トラブルが起こりやすくなってしまうのです。

そうしたトラブルの元凶となっている角質層まで浸透し、「保湿」「血行促進」「抗炎症」の3つの働きをもつヘパリン類似物質が、乾燥によるつらい症状に効果を発揮します。

一時的な保湿と異なり、肌本来の力を取り戻す手助けをするのです。

ヘパリン類似物質の特徴

ヘパリン類似物質のもつ特徴は、水を保持する性質がある親水性部分を多く持つため「高い保湿力」です。

保湿成分が自ら水分を持つことで直接的に保湿作用を示す成分を「モイスチャライザー」と呼びますが、ヘパリン類似物質はモイスチャライザーの中でも、特に皮膚への刺激が少なく安全性も高い成分です。

このモイスチャライザーは天然保湿因子などを含んでいて、角質層に直接的に水分をあたえます。

ヘパリン類似物質配合の市販薬はあるの?

医療用医薬品の「ヒルドイド」以外にもOTC医薬品(市販薬)にもヘパリン類似物質を配合した商品はあります。

また、ヘパリン類似物質はOTC医薬品(市販薬)にも処方薬と同じ量の配合が認められています。(100g中0.3g)

ですので、

「処方薬で使用したヒルドイドローションとてもあっていてよく効いた!」

という方は、病院に行かなくても近所のドラッグストアなどで処方薬と同じ成分のものを手軽に購入出来ます。

ヘパリン類似物質は顔に使えるの?

ヘパリン類似物質は、顔に使用しても問題ありませんし、基本的に体のどの部分でも使用することが可能です。

ヘパリン類似物質は何歳から使えるの?

使用年齢に制限はなく、赤ちゃん(新生児)から高齢者まで幅広い年齢層の方に安心して使えます。

ヘパリン類似物質の使用の際の注意点

ヘパリン類似物質は「血液が固まるのを防ぐ」働きがあるので、傷口、割れた部分、切れた部分などへの使用は避けてください。

また、出血性血液疾患(血友病、血小板減少症、紫斑病など)をお持ちの方や、血液凝固抑制剤を服用中の方は、ご使用を控えてください。

尿素との違い

ヘパリン類似物質も尿素もどちらも保湿作用があります。

尿素は私たちの体内で生成される成分で、お肌の乾燥や硬くなった角質などに用いられます。

ただ、ヘパリン類似物質は同じ医薬品有効成分の「尿素」より保湿作用が高い言われています。

また、尿素は濃度20%以上の場合「角質溶解作用(皮膚を溶かす作用)」を発揮するので、硬くなってしまったヒジやヒザ、カカトのなどに適しています。

セラミドとは

セラミドには角層細胞どうしのすき間を満たして、体内の水分を逃がさない「バリア機能」があります。

ただ、セラミド自体には保湿効果がないので、他の保湿成分と組み合わせて使用することが必要になります。

まとめ

今回は「ヘパリン類似物質」についてまとめてみました。

皮膚科などで処方される「ヒルドイド」は処方薬のため市販では買えません。

しかし、ヒルドイドに配合される有効成分「ヘパリン類似物質」を医療用医薬品「ヒルドイド」と同じ量を配合されたOTC医薬品(市販薬)は数多く販売されています。

ちょっとしたお肌の乾燥や手荒れなどでお困っているお客様の中には「出来れば手軽に購入出来る市販薬で治したい」「待ち時間が長い病院に行く時間がない」「医療用医薬品と同じ成分の市販薬が欲しい」という方も多いはず。

そんなお客様に是非、「ヘパリン類似物質」配合の商品をおすすめしてみませんか?

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