みなさん こんにちは。
登録販売者Navi の中村です。
いつもありがとうございます😊
ところで、みなさんご存知の通り、登録販売者試験の問題は厚生労働省から公表される「試験問題作成の手引き」を元に、各都道府県又はブロックの担当者が作成しています。
登録販売者試験問題は設問形式に違いはあっても、基本的に説明文を読んで、正誤の判断が正しく出来るかを試すものです。
説明文のパターンは主に
- 主語が入れ替っている(全く違うものの説明になっている)
- 数字が異なる(年齢や量など)
- 文章の一部が誤っている(真逆になっている)
などです。
ですので、各説明文のポイントになる部分をしっかりと覚えることが得点力アップに直結します。
そこで、こちらの解説ではそのポイントとなると部分を黒い太字にしています。
また「このような問題が出るかも?」という予想と注意点をポイントごとに添えています。
さらに、実際に各成分を配合している商品とそのサイトも併せて載せています。
この解説がみなさんの理解度=合格力アップのお役に立てれば幸いです。
また、みなさんの理解がより深まるように、この記事の内容をYouTubeチャンネル「登録販売者Navi」でも配信する予定ですので、是非、そちらもご活用ください😊
登録販売者試験「かゆみを抑える成分」解説!
ステロイド性抗炎症成分

ヒトの副腎で合成される副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)がもつ抗炎症作用と同じ化学構造(ステロイド骨格)を持つ化合物を人工的に合成したものを抗炎症成分(ステロイド性抗炎症成分)として用いられます。
主なステロイド性抗炎症成分としては
- デキサメタゾン
- プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
- プレドニゾロン酢酸エステル
- ヒドロコルチゾン
- ヒドロコルチゾン酪酸エステル
- ヒドロコルチゾン酢酸エステル
などがあります。
☝️)前半の「デキサメタゾン」「プレドニゾロン」「ヒドロコルチゾン」は副腎皮質ホルモンと覚えてください。
☝️)また、「ゾン」や「ゾロン」で終わっていれば副腎皮質ホルモンの可能性が高いと言えます。
外用薬の場合はいずれも末梢組織である患部局所(症状のある箇所のみ)の炎症を抑える働きがあります。
特に、痒みや発赤などの皮膚症状を抑えることを目的として用いられます。

一方、好ましくない作用(副作用)として末梢組織の免疫力低下が現れます。
☝️)副腎皮質ホルモンの代表的な副作用「免疫力低下」は覚えてください。
例えば、細菌、真菌、ウイルスなどによる皮膚感染(みずむし・たむしなどの白癬症、にきび、化膿症状)や持続的な刺激感の副作用が現れることがあります。
☝️)これは副作用で免疫力が低下するために、上記のような菌に感染しやすくなるからです😭
水痘(水疱瘡)、みずむし、たむしなど、又は化膿している患部については、症状を悪化させる恐れがあるため使用を避ける必要があります。
☝️)これらのように「免疫力低下」による症状の悪化もあります。

外皮用薬で用いられるステロイド性抗炎症成分は、体の一部分に生じた湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせも、虫さされなどの一時的な皮膚症状(ほてり・腫れ・痒みなど)の緩和を目的とするもので、広範囲に生じた皮膚症状や、慢性の湿疹、皮膚炎に使用するものではありません。
☝️)ステロイド性抗炎症成分は、「広範囲」と「慢性」は✖️です。
☝️)あくまでも「局所(狭い範囲)」で「一時的」な使用と覚えてください。(試験では「ステロイド性抗炎症成分は広範囲に使える」や「慢性の痒みに使用出来る」などと、真逆の文章が出ることがあります)
ステロイド性抗炎症成分をコルチゾンに換算して1g又は1mL 中 0.025mgを超えて含有する製品では、特に長期連用を避ける必要があります。
☝️)内服薬でも外用薬でもステロイド成分の副作用が現れる理由の一つが長期連用です😅
☝️)試験問題のパターンの一つが「数字を変える」ですので、上記の数値はしっかり覚えてください。
登録販売者においては、まとめ買いや頻繁に購入する購入者に対して、注意を促していくことが重要です。
☝️)「まとめ買い」と「頻回購入」には注意する必要があります。
短期間の使用でも、患部が広範囲にわたっている人では、ステロイド性抗炎症成分を含有する医薬品を患部全体に使用すると、ステロイド性抗炎症成分の吸収量が相対的に多くなるため、適用部位を限るなど、過度の使用を避けるべきです。
☝️)短期間でも、広範囲なら✖️ですね。
非ステロイド性抗炎症成分

分子内にステロイド骨格を持たず、プロスタグランジンの産生を抑える作用(抗炎症作用)を示す成分を非ステロイド性抗炎症薬(NSIDs)と言います。
皮膚の炎症によるほてりや痒みの緩和を目的とする成分
ウフェナマー

末梢組織(患部局所)におけるプロスタグランジンの産生を抑える作用については必ずしも明らかにされておらず、炎症を生じた組織に働いて、「細胞膜の安定化」「活性酸素の生成抑制」などの作用により、抗炎症作用を示すと考えられています。
☝️)先程のステロイド性抗炎症成分のような「長期連用による副作用」はありません。
湿疹、皮膚炎、かぶれ、あせもなどによる皮膚症状の緩和を目的として用いられます。
副作用として、刺激感(ヒリヒリ感)、熱感、乾燥感が現れることがあります。
☝️)上記のウフェナマートの副作用3つは覚えておきましょう。
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