みなさん こんにちは。
登録販売者Naviの中村です。
いつもありがとうございます😊
早速ですが、今回は「厚生労働省」登録販売者試験問題作成の手引きより、第3章「浣腸薬」を分かりやすく解説しました。
理解が深まれば、得点力=合格力がアップします⤴️⤴️⤴️
登録販売者試験受験生の方はだけでなく、登録販売者研修中の方の実務にも役に立つ内容ですので是非、ご覧ください。
浣腸薬の種類と働き方・使用方法・注意点
浣腸薬とは

浣腸薬とは、便秘の際、おしりの肛門部に薬液を入れて、腸の壁の面を滑りやすくしたり、腸を刺激して腸の動きを活発にすることで排便を促す医薬品です。
その形には注入剤(肛門から薬液を注入するもの)と坐剤(座薬)の2種類があります。
注入剤の配合成分としては、「グリセリン」や「ソルビトール」があります。

坐剤の配合成分には「炭酸水素ナトリウム」や「ビサコジル」などがあります。
浣腸薬に関する7つの注意点

【1】繰り返し使用すると、直腸の感受性の低下(いわゆる慣れ)が生じて効果が弱くなり、医薬品の使用に頼りがちになるので、連用は避けましょう。
【2】便秘以外の時に使用するのは適当ではありません。
【3】便秘については、便秘になりやすい食生活など「生活習慣の改善」が重要と言われ、浣腸薬の使用は一時的なものにとどめるべきです。
【4】乳幼児では、安易な使用を避けることとされています。
【5】浣腸薬は一般に、直腸の急激な動きに刺激されて流産・早産を誘発するおそれがあるため、妊婦又は妊娠していると思われる女性は使用を避けましょう。
【6】腹痛が著しい場合や便秘に伴って吐きけや嘔吐が現れた場合には、急性腹症(腸管の狭窄、閉塞、腹腔内器官の炎症など)の可能性があり、浣腸薬の配合成分の刺激によって、その症状を悪化させるおそれがあります。
【7】排便時に出血を生じる場合は、痔出血のほか、直腸ポリープや直腸癌などに伴う出血の可能性もありますので、医師の診療を受けるなどの対応が必要です。
注入剤の使用方法
① 薬液の放出部を肛門に差し込み、薬液だまりの部分を絞って、薬液を押し込むように注入します。
② 注入する際はゆっくりと押し込み、注入が終わったら放出部をゆっくりと抜き取ります。
③ 注入する薬液は人肌程度に温めておくと、不快感を生じることが少ないでしょう。
④ 薬液を注入した後、すぐに排便を試みると、薬液のみが排出されてしまい、効果が十分得られないので、便意が強まるまでしばらく我慢します。
⑤ 薬液が漏れ出しそうな場合には、肛門を脱脂綿などで押さえておくと良いでしょう。
浣腸薬を使用する時の4つの注意点

① 使用時の体調によっては肛門部に熱感を生じることがあります。
② 肛門から異物を注入することから、人によっては肛門部の不快感を生じることがあります。
③ グリセリンが配合された浣腸薬では、排便時に血圧低下を生じて、立ちくらみの症状が現れる場合もあります。
そのような症状は体力の衰えている高齢者や心臓に基礎疾患がある人で特に現れやすいため、高齢者又は心臓病の診断を受けた人では、使用する前にその適否につき、治療を行っている医師に相談するべきです。
④ グリセリンが配合された浣腸薬が、肛門や直腸の粘膜に損傷があり、出血している時に使用されると、グリセリンが傷口から血管内に入って、赤血球の破壊(溶血)や腎不全を起こすおそれがあります。
そのため、痔出血の症状がある人は使用する前にその適否につき、治療を行っている医師に相談されるべきです。
注入剤の製品例
イチジク浣腸Eシリーズ
イチジク浣腸Eシリーズの特徴
① ノズルが長い
薬液がより奥へ届きます。
② ネックをジャバラにし、曲がるようにしました
ノズルに角度をつけることができるので、在宅介護での使用が容易になりました。
③ ボディがソフトになりました
薬液が出やすくなりました。
坐剤の使用方法
① 柔らかい場合には、しばらく冷やした後に使用する。
② 硬すぎる場合には、柔らかくなった後に使用する。
③ 無理に挿入すると直腸粘膜を傷つけるおそれがあリます。
④ 坐剤を挿入した後、すぐに排便を試みると坐剤が排出されて効果が十分得られないことから、便意が強まるまでしばらく我慢します。
坐剤の配合成分
配合成分としては、ビサコジルのほか、炭酸水素ナトリウムなども用いられます。
炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで、直腸を刺激する作用を期待して用いられます。
坐剤の2つの注意点
① 坐剤を誤って服用することのないように注意する必要があります。
② 炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤では、まれに重篤な副作用としてショックを生じることがあります。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、登録販売者試験第3章「浣腸薬」を解説しました。
浣腸薬には注入剤と坐剤の2つがあり、どちらも使用する際の注意点が多いアイテムですので、販売する際には、しっかりと説明出来るようにして覚えておきましょう!
また今回の記事が登録販売者試験受験生の皆さんのお役に立てれば幸いです。
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