登録販売者試験「生薬成分」まとめ

登録販売者試験対策
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今回は登録販売者試験で出題される主な生薬をまとめました。

「生薬は難しそう」

という方も多いかも知れませんが、実はそうでもありません。

むしろそれぞれに特徴があるので覚えやすい項目です。

ポイントは丸暗記よりも理解することです。

正誤問題入れ替え問題としてよく出題されるのでしっかりと覚えて確実に得点しましょう!

生薬まとめ

陳皮(チンピ)

陳皮は温州みかんの皮を乾燥させたものです

中国では古来から健胃生薬鎮咳去痰薬としてされる漢方薬に処方されています

陳皮の「陳」は中国語で古いという意味で古い皮(10年〜15年程)程効果が高いとされています

代表的な漢方薬としては抑肝散加陳皮半夏があります

桔梗(キキョウ)

薬用には桔梗の根を使用します

桔梗は去痰作用排膿作用が期待されています

薬効成分のキキョウサポニンの界面活性作用が痰を切れやすくするためです

漢方薬としては

  • 桔梗湯
  • 杏蘇散
  • 参蘇飲
  • 駆風解毒散
  • 嬌声破笛丸
  • 排膿散
  • 清肺湯(ダスモック)
  • 柴胡清肝湯
  • 十味肺毒湯
  • 防風通聖散(ナイシトール、コッコアポ)

など数多くの漢方薬処方に使用されています

また桔梗が主剤の桔梗湯はキキョウとカンゾウの二味から構成され、喉の炎症に主に使用されています

※)サポニンとは水と振り混ぜると泡立つ泡立つ性質があることからそう呼ばれ、シャボン玉の語源であるラテン語の「サポ」に由来します

甘草(カンゾウ)

登録販売者の試験内容で1番よく目にする生薬と言えば甘草(カンゾウ)ですよね

甘草は生薬に関する問題だけでなく、副作用に関する問題にも頻出の生薬です

甘草の効能としては抗炎症作用や保湿効果等があります

甘草は紀元前から薬として使用されていて漢方薬には

  • 十全大補湯
  • 安中散
  • 四君子湯
  • 芍薬甘草湯
  • 葛根湯
  • 麻黄湯
  • 甘草湯

など広く配合されています

また甘草には粘膜の保護修復作用があるので一般用医薬品の風邪薬や胃腸薬にも広く配合されています

さらに甘草から抽出されるグリチルリチン酸は抗炎症作用があるので軟膏薬や目薬などの医薬品の他にも薬用歯磨き粉(歯茎の腫れを抑える)や薬用クリーム(皮膚の炎症の改善)にも使用されています。

グリチルリチン酸と同じような作用(抗炎症作用)があり漢方の約7割近くに配合されています。

甘草から抽出されたグリチルリチン酸は非常に甘く、その甘味度は砂糖の100倍、ショ糖の150倍と言われていて、食品の甘味料として醤油や菓子などの材料として日本やヨーロッパで広く使用されています。

桂皮(ケイヒ)

桂皮には発汗、発汗・解熱・鎮痛作用があります

また香辛料の一つシナモンの原料はこの桂皮です。

桂皮は芳香性健胃生薬として胃腸薬に配合されることが多いです

桂皮独特の香りが胃を刺激して胃の蠕動運動を活発にすることで食欲アップの効果が期待出来ます。

漢方薬では

  • 葛根湯
  • 桂枝茯苓丸
  • 十全大補湯
  • 安中散

などに使用されています。

京都の銘菓八つ橋の材料でもあります。

牡蠣(ボレイ)

牡蠣は数十種類のビタミン、ミネラルに加え、ドリンク剤にもよく使用される疲労回復効果のあるアミノ酸の一種であるタウリンやエネルギー源のグリコーゲンなど様々な栄養素をバランスよく含んだとても栄養価の高いな食材の一つです。

昔から牡蠣は滋養強壮にも良いとされ、特にセックスミネラルと呼ばれる亜鉛の含有量は食品中でダントツのNo.1です

そんな牡蠣ですが、生薬として使用されているのは牡蠣の身ではなく貝殻の部分です

この貝殻には炭酸カルシウムを豊富に含むため、主に

  • 服胸部の動悸
  • 精神不安定
  • 不眠
  • 寝汗

などの症状の改善に使用されています。

またアルカリ処理を施してから細かく粉砕したものはカルシウム補給のためのサプリメントの原料にも使われています

ちなみに不眠症の方は「寝る前にホットミルクを飲むと良い」と言われているのは牛乳に豊富に含まれるカルシウムに、鎮静効果があると言われているからです

※)カルシウムが不足するとイライラしやすくなると言われています

麻黄(マオウ)

登録販売者試験に頻出の生薬の一つと言えば麻黄ですよね。

麻黄は中国の最初の薬局方ともいうべき神農本草経にも収載されていて、風邪の初期段階に広く使用される葛根湯にも配合されている有名な生薬です。

古くから麻黄には発汗作用があることが知られていますが、発熱、頭痛、鼻閉、咳嗽、喘息、浮腫、尿量減少、麻痺、痺れなどの症状にも使われています。

実は麻黄の有効成分であるエフェドリンは、日本薬学界の創設者である長井長義博士が麻黄から初めて発見した成分です。

その後、エフェドリンは副腎皮質ホルモンのアドレナリンに化学構造がよく似ていることが分かり、その作用もアドレナリンと同様に交感神経を興奮させて、気管支喘息の特効薬など様々な用途に使用されるようになりました。

漢方薬の「麻黄湯」には麻黄の他に桂皮、杏仁、甘草の4種類の生薬が配合されています。

麻黄湯はかぜのひき始めで寒気がして発熱・頭痛があり体のふしぶしが痛い場合に適します。

麻黄湯は麻黄や桂皮がもつ発汗・発散作用が病因を追い出し、さらに杏仁がもつ鎮咳・去痰作用や甘草の緩和作用が加わることでインフルエンザのような症状にはより良い効果を発揮するとのことです。

黄柏(オウバク)

オウバクも登録販売者試験に頻出の生薬ですのしっかりと覚えましょう。

黄柏はキハダの皮むきは樹皮の間に生薬の原料となる樹液が豊富な梅雨明け時期(夏の土用前後)に行われます。

黄柏は健胃生薬止瀉薬として日本薬局方に収載されていますが古くは2千年以上昔に中国で書かれた薬物書「神農本草経」にもバクボクの名称で記載されています。

便秘腹痛利尿異常、黄疸などの緩和に用いられます。

大黄の根にはセンノシドという物質が含まれて、このセンノシドは大腸の蠕動運動を促す働きがあります(いわゆる瀉下作用のこと)

黄柏はとても苦味が強いのですが、漢方では苦寒薬として

  • 黄連解毒湯
  • 温清飲
  • 柴胡清汗湯

などの漢方薬の重要な構成成分となっています。

附子(ブシ)

附子はハナトリカブト又はオクトリカブトの根塊を弱毒加工したもので、日本薬局方に収載されています。

新陳代謝を高めて体を温める働きがあります

他にも鎮痛、利尿作用があると言われています。

使用は専ら漢方処方です。

  • 麻黄附子細辛湯
  • 桂枝加朮附湯
  • 八味地黄丸
  • 麻黄附子細心湯

などに広く用いられています。

麦門冬(バクモントウ)

麦門冬の起源植物は「蛇のひげ(ジャノヒゲ)」と言い、その根が紡錘型に肥大した部分を使用します。

ジャノヒゲは日本、朝鮮半島、中国に自生或いは栽培されている常緑の多年草で採集は毎年5月から8月頃に行われます。

秋にあると白い小さな花が咲いて、綺麗な青い実をつけます。

ホームセンターでもよく苗が販売されていてガーデニングのグラウンドカバーに使用されているので見たことがある人も多いのではないでしょうか

麦門冬の主な薬効は鎮咳去痰薬鎮咳、去痰作用、および滋養強壮作用があります。

茯苓(ブクリョウ)

サルノコシカケ科のマツホドの菌核をそのまま乾燥したものです。

菌核は不定の塊状で(大きいものでは径30cm)、外面暗褐色〜暗赤褐色でこぶ状のしわがある一方、内部はほぼ白色でやや赤みを帯び特殊な臭気があります。

秋〜翌春にかけて土中の菌核を掘り出す。生薬は質が重く帯赤白色で粘り気と潤いのあるものが良品であります。

代表的な漢方薬としては桂枝茯苓丸などなどがあります。

利尿作用抗潰瘍作用、利尿作用、血糖降下、免疫増強作用などが知られています。

漢方では、排尿異常による浮腫、下痢、胃腸機能の低下による食欲不振や消化不良、心動悸、不眠、情緒不安定などを伴う症状に効果があるとされています。

鹿茸(ロクジョウ)

ロクジョウは角が骨化する前の初夏に切り取り、加工して乾燥させて生薬にしたものです。

シカの雄は生後2年目の春から角が生え、毎年生え変わりますが、一般に尖端部ほど質がよいとされ、髄の部分は先端が白色で、頭部に近づくにつれ赤色をしています。

強壮、強精、心機能活性筋肉疲労の回復、消化機能促進作用などが報告されています。

漢方では代表的な温補薬として腎陽を補い、精血を益し、筋骨を強める効能があるとされています。

低血圧症、更年期障害、自律神経失調症にも用いられます。

体力の衰弱や女性の貧血には当帰、地黄、肉蓯蓉、茯苓などと配合する「鹿茸大補湯」があります。

海人草(カイニンソウ)

紀伊半島から九州西岸、沖縄および台湾など温かい海の中の岩上や珊瑚礁上に生えています。

海人草はカイニンソウ属フジマツボ科の海藻で別名「マクリ」とも言われています。

大きさは7〜20cm

暗紅紫色で細かい毛のようなもので覆われています。

3〜8月に全藻を採集し、真水で洗った後に日干しにされたものが生薬として使用されます。

これを煎じて服用するか粉末にして服用します。

主成分はカイニン酸で服用すると体内の回虫を駆除てくれます。

回虫ってどんな虫なの?

回虫とは動物の小腸に寄生する虫です

人間に寄生するものもいます

感染経路は口からで卵のついた指で口を触ったり、汚染されたものを食べると卵が胃に入ります。

胃で孵化して一度小腸に行きますが、そこに留まることはなく、血管などに侵入して散らばり、肺や気管支、食道、胃を経て再び小腸に戻り卵を産むケースが多いです

このように体の中を回るので「回虫」と呼ばれています

回虫がいるとどうなるの?

たくさん体内にいると体調が悪くなったり腸閉塞や虫垂炎(盲腸)の原因になることもあります。

現在の日本の衛生状態から考えると、それほど心配することはないと思いますが、発展途上国ではまだまだ高い感染率を示している国もあり、絶滅しているわけではありません。

生薬(強心薬)

  • ゴオウ
  • センソ
  • ジャコウ
  • レイヨウカク

ゴオウ(牛黄)は千頭の牛のうち一頭しか含まれない牛の結石で高貴生薬と言われ金よりも貴重とされました。

牛の胆嚢もしくは胆管中に病的に生じた結石を採取し乾燥したもので以下の効果があります。

  • 解熱
  • 鎮痛
  • 鎮静
  • 強心
  • 利胆(胆汁の分泌を促す)
  • 鎮痙
  • 抗炎症作用

センソシナヒキガエルの分泌物です。

センソ・ゴオウ・レイヨウカクは「動悸・息切れ・気付け」に効く救心に入っています

ジャコウは雄のジャコウジカの腹部にある香嚢(こうのう/ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥したものです。

レイヨウカクは、サイガレイヨウの角を粉末にしたもので、鎮静作用により神経の緊張を和らげます。



まとめ

今回は生薬についてまとめました。

生薬はしっかりと覚えていれば得点しやすい項目です。

生薬は普段あまり使用しないという人も多いかも知れませんが、実はグリチルリチン酸やエフェドリンなど、元々は生薬由来の医薬品の成分はたくさんあります。

また栄養ドリンクのユンケンや救心などにも使用されています。

ちゃんと記憶すれば正誤問題や入れ替え問題がサービス問題に早変わりしますので、是非覚えましょう!

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