みなさん こんにちは。
登録販売者Naviの中村です。
いつもありがとうございます😊
ところで、鎮痛剤を使用する方の中には
「鎮痛剤を服むと、お腹が痛くなる…」
「子供にはどの鎮痛剤が良いのか分からない…」
「頻繁に鎮痛剤を服むので、体に優しいものが良いんだけど…」
とお悩みのお客様も多いはず。
そんな方におすすめなのがアセトアミノフェン製剤です。
鎮痛剤を選ぶ際、効き目や速さと同じくらい「優しさ」を求めるお客様にとって、胃の負担が軽いアセトアミノフェンはぴったりの成分ですよね。
そこで、今回は「アセトアミノフェンの特徴とおすすめ製品10選」をまとめました。
今回の記事から
- アセトアミノフェンの特徴
- 他の成分との痛みの抑え方の違い
- 胃に負担がかからない理由
- 服用出来る方
- アセトアミノフェン製品の選び方
- 代表的なアセトアミノフェン製品10選
が分かりますので、是非、日頃の接客にお役立てください!
アセトアミノフェンの特徴とおすすめ製品10選
アセトアミノフェンの特徴

前述の様に、お腹の弱い方や、頭痛もちで鎮痛剤を服む頻度が高い方、又は小学生〜高校生のお客様には、アセトアミノフェン主剤の鎮痛剤をおすすめします。
それは、アセトアミノフェンはイブプロフェンやアセチルサリチル酸(アスピリン)などと痛みを止める仕組みが異なるので、胃への負担がとても軽いからです。
そんなアセトアミノフェンはどんな成分なのか、詳しく見ていきましょう。
アセトアミノフェンは「熱」や「痛み」を抑えるお薬です

アセトアミノフェンは、1873年に初めて合成され、1893年に医薬品として使用されて以来、100年以上にわたって世界中で広く用いられている、長い歴史をもった解熱鎮痛薬です。
アセトアミノフェンは主に脳にある「体温調節中枢」に作用し、血管や汗腺を広げることで体外へ熱を逃し、熱を下げる働きをします。
また、脳の中の発熱や痛みの情報を伝える物質を抑える作用があることから、頭痛や生理痛、関節痛などさまざまな痛みを和らげる働きをもっています。
つまりアセトアミノフェンは、「解熱」と「鎮痛」という2つの効果を併せもつ成分といえます。
アセトアミノフェンは胃にやさしく、眠気を催すことのない成分です

アセトアミノフェンは、主に脳にある「体温調節中枢」に作用するお薬で、胃の粘膜を保護する物質であるプロスタグランジンの産生を妨げないため、胃への負担が少ないことも特徴の一つです。
また、眠気を催すことのない成分です。
インフルエンザの際の解熱にも広く使用されています

医療現場において、アセトアミノフェンはインフルエンザの際の解熱手段としても広く使われています。
その理由は、アセトアミノフェンがインフルエンザ脳症(インフルエンザウイルスの感染に伴って起こるおそれがある重篤な脳の病気)の発症リスクや、死亡のリスクを高めることがないからです。
ですので、アセトアミノフェンは、インフルエンザと診断されたり、その疑いがあるときに使用する解熱鎮痛薬としても適しているんです。
お子さんや妊娠中・授乳中でも使用することができます

アセトアミノフェンは、医療機関において、大人や高齢者はもちろん、小さなお子さんから妊婦さん、授乳中の女性にも使われています。
医療用として医師の判断の元で用いられる場合には、0才から使用可能です。
また、妊娠中や授乳中には、服用するお薬について特に気になる方も多いと思いますが、日本産科婦人科学会においても、妊娠中に解熱鎮痛薬を使用する場合には「アセトアミノフェンが勧められる」としています。
さらに厚生労働省事業として設置されている「妊娠と薬情報センター」では、授乳中に安全に使用出来ると考えられる薬の1つとして、アセトアミノフェンが挙げられています。
このようにアセトアミノフェンは、年齢や性別にかかわらず、とても幅広く使用されている解熱鎮痛薬です。

アセトアミノフェンと他の鎮痛成分との違い

多くの鎮痛成分は、痛みの原因である「プロスタグランジン」の産生を抑えて痛みを抑えます。
ただ、この痛みの原因物質であるプロスタグランジンには胃酸分泌調整作用や胃粘膜保護作用もあります。
つまり、鎮痛成分によってプロスタグランジンの産生を抑えると、同時に胃酸分泌が増加したり、胃壁の血流量が低下して、胃粘膜障害を起こしやすくなるんです。
アセトアミノフェンの働き方

一方、アセトアミノフェンは痛みが神経に伝わるのをブロックして、痛みを止めるという働き方です。
だから、胃腸障害を起こしにくいのです。
アセトアミノフェン製剤の選び方
ひと口にアセトアミノフェン製剤と言っても、その処方に多少の違いがありますので、ここからは服用される方の年齢などによって合う製品の選び方をご紹介します。
早速、チェックしていきましょう!
子供には「アセトアミノフェン単剤」を選ぼう

鎮痛剤に限らず、お薬を使用する時には、充分な効き目が得られれば、出来るだけ弱い製品に越したことはありませんよね。
ですので、小学生〜中学生くらいのお子さんには、なるべく胃に負担がかからないようにアセトアミノフェン単剤をおすすめしましょう。
そして、効き目が弱いようならACE処方の製品をおすすめしましょう。
胃の弱い方は胃粘保護成分配合の製品をチェック!

特に胃の弱い方はアセトアミノフェン単剤、もしくは胃粘膜保護成分を配合した製品をおすすめします。
胃粘膜保護成分を配合していれば、元々胃に負担がかからない上に、更に胃に優しくなるので安心して使用出来ます。
頭痛の時にイライラしてしまう方は鎮静剤配合の製品がおすすめ

「頭痛の時に痛みのせいイライラしやすい」
「ついイライラして人や物にあたってしまう」
とお悩みの方も案外多くいます。
そんな方には、痛みだけでなく、イライラも鎮める効果があるアリルイソプロピルアセチル尿素などの鎮静剤配合の製品がおすすめです。
ただし、副作用として眠気がありますので注意しましょう。
効き目の強さも求める方はACE処方がおすすめ!

「なるべく胃に優しくて、効き目が強い鎮痛剤が欲しい」という方にはACE処方の製品がすすめです。
ACE処方とは?
頭痛薬のコマーシャルなどでACE(エーシーイー)処方という言葉をよく耳にします。
これはアセトアミノフェン(A)カフェイン(C)エテンザミド(E)頭文字を取ったものです。
ACE処方とは、ロキソニンなどに比べて胃への負担は軽いかわりに、鎮痛効果がやや劣るアセトアミノフェンを補助する処方として開発されました。
胃の負担が軽くて、痛みの抑え方が異なる3つの成分を併せた効き目と安全性を兼ね備えた処方です。
アセトアミノフェン主剤の製品
新セデス錠

ACE処方に加えて、鎮静剤・アリルイソプロピルアセチル尿素配合。
頭痛による痛みやイライラにも良く効きます。
ナロン錠

ACE処方に頭痛の時のイライラを鎮めるブロモバレリル尿素配合。
ノーシン(散剤)

シンプルなACE処方の鎮痛剤です。
ハイタミン

シンプルなACE処方の鎮痛剤です。
バファリンルナJ

アセトアミノフェンのみの鎮痛剤です。
水なしで飲めるチュアブル錠(苦くないフルーツ味)
大正トンプク

大正トンプクは、解熱鎮痛作用のあるアセトアミノフェン・エテンザミド、鎮静作用のあるブロモバレリル尿素を配合した細粒です。
セデスV

ACE処方に加えて、鎮痛剤「アリルイソプロピルアセチル尿素」を配合。
さらに、鎮痛効果を助け、発熱時などに消耗されるビタミンB1を吸収のよい誘導体(ジセチアミン塩酸塩水和物)として配合。
リングルN

アセトアミノフェンを1日最大量900mgに加えて無水カフェインがアセトアミノフェンの働きを助けます。
サリドンエース

ACE処方に鎮静剤ブロモバレリル尿素配合。
ハッキリエースa

ACE処方に加えて生薬鎮痛成分シャクヤクエキス、胃粘膜保護成分メタケイ酸アルミン酸マグネシウム配合。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「アセトアミノフェンの特徴とその製品10選」をまとめました。
アセトアミノフェンは、胃への負担はありませんので、小さなお子さんや胃の弱い大人の方、鎮痛剤を使用する頻度が高い方まで安心して使用できる鎮痛成分です。
是非、今回の記事の内容を日頃の接客にお役立てください♪
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