ローソンの1/2ルール撤廃に伴う経営方針とは?

1/2ルール
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みなさん こんにちは😊

ところで、令和3年8月1日に「1/2ルール」が撤廃されました。

これにより恩恵を受けると見られているのがコンビニエンスストアです。

現在、大手コンビニチェーンの中で、最も医薬品販売に積極的なのがローソンですが、その(株)ローソンの理事執行役員、犬塚 毅さんが「森本毅郎・スタンバイ!」(TBかSラジオ、月~金、6:30-8:30)の中の素朴な疑問、気になる現場にせまる「現場にアタック」のコーナーでローソンの医薬品販売に関する方針についてインタビューで答えています。

登録販売者としては、どんな経営方針なのか気になる人も多いはず。

そこで今回はそんな「ローソンの1/2ルール撤廃に伴う経験方針」についてお伝えします。

1/2ルール撤廃に伴うローソンの経営方針

(株)ローソン理事執行役員 犬塚毅さんのコメント

「今までは、店舗の営業時間の『2分の1以上の時間』は薬を売っていないと、販売の許可が下りない制度だったが、これがなくなり1日1時間でも開業できるようになった。」

「私共は年中無休なので、シフトを考えると少なくとも3名以上の登録販売者を確保していないと開業ができなかったが、少ない人数でも医薬品の取り扱いが可能になり今後は取扱店が増える。」

「ただ、行ってみたら売ってなかったということがないようにあらかじめ、このお店は何曜日は何時から何時という風に、販売時間が分かるように掲示します。」

ローソンで医薬品の販売が広がる

ローソンでも2009年から、一部店舗で医薬品を販売していましたが、これまでは厚生労働省の省令の

● 営業時間の「半分以上の時間」薬を売ること。
● そしてその時間帯は、資格を持つ「登録販売者」が常駐すること。

という俗に言う「1/2ルール」がネックになっていました。

このルールでは24時間営業の半分の時間、つまり最低でも12時間は登録販売者の常駐が必須だったからです。

販売登録者は調剤したり、リスクの高い第1類医薬品を扱うことは出来ません。

ただ、一般用医薬品のほとんどを占める第2類、第3類医薬品は薬剤師と同じように販売することができます。 

またコンビニエンスストアはドラッグストアチェーンなどと違い、登録販売者を育てたり、採用したりするのは簡単ではありません。

更に登録販売者資格試験は1年に一度しかないため、取り扱い店舗を増やしたくても増やせなかった事情があったんです。

ただ今回、通称「2分の1ルール」が撤廃されたことで、ローソンは取り扱い店舗を一気に拡大することを発表しました。

その計画では2023年をめどに、現状の2倍近い「450店」に増やすという目標を示しました。

また「ICTを活用した販売や情報提供」の 検討結果次第では、約1万4000店の全ての店舗へ取り扱いを広げる考えだそうです。

ローソンの「450店」はどれくらいの割合なの?

ローソンが目指す「2023年度中に450店舗」という目標ですが、実はこの数字はローソン全体の店舗数のたった3%程度にすぎません。

※)2021年2月末現在、ローソンの国内店舗数は14,476店舗あります。

2021年2月末現在 ローソン店舗数

また医薬品を一人で販売出来る登録販売者(実務経験者)になるためには最低でも2年間の実務経験が必要です。

それだけ時間はかかりますが、ローソンは将来的には9割の店舗で医薬品を販売する方向で人材育成に力を入れていくと方針だそうです。

ローソン登録販売者募集サイト

今後の予測

一般用医薬品は少量多品種販売の代表的業界であるため、売り場面積の広い「大規模薬局チェーン」の強みが失われることは少ないと言われています。

また、いくらコンビニ本部が「医薬品を扱ってほしい」とコンビニ・オーナーに依頼しても、限られた売り場面積のコンビニエンスストアの店内では、品目数も限られるので、それほどの売り上げが見込めないと予想されています。

そんな医薬品の販売のために資金を投じて登録販売者を雇用するコンビニオーナーはそれほどは多くないでしょう。

また、各ドラッグストアチェーンは登録販売者を育成する社内研修プログラムを用意しているのに対して登録販売者資格を保有していないコンビニエンスストアのオーナーが自ら登録販売者を育成することはほぼ不可能です。

その場合、登録販売者を直接雇用するしかありません。

そうなれば必要な人件費はさらに上がりますので、利益を出しづらくなるため、一気に医薬品を販売する店舗が普及することは考えにくいと思われます。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「1/2ルール撤廃に伴うローソンの経営方針」についてお伝えしました。

2分の1ルールが撤廃されても、結局は販売時に登録販売者などの有資格者が必要になります。

一人で医薬品を販売出来る登録販売者(実務経験者)になるには、最低でも2年以上の実務経験が欠かせないため、有資格者の需要が増すことで人材確保の面でもコンビニとドラッグストアで今後、競合する可能性があります。

また今回の法改正によりホームセンターや家電量販店、スーパー、大手激安チェーンの参入も加速することも予想されます。

そうなれば登録販売者(実務経験者)の需要は今後益々高まるのではないでしょうか。

「1/2ルール撤廃」が登録販売者不要論になるという意見もありますがそうでもないようですね。


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