【登録販売者必見】OTC医薬品に多い7つの特徴とは?

登録販売者「実務」
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みなさん こんにちは。

登録販売者Naviの中村です。

いつもありがとうございます😊

ところで、登録販売者初心者の方の中には

「お店で扱っている品目数が多くて覚えるのが大変…」

「お客様に相談されてもどれをおすすめすれば良いのか分からない…」

「全部覚えるのは登録販売者試験よりも大変…」

と感じている方も多いのではないでしょうか?

実際に、かぜ薬や胃腸薬、鎮痛剤など、どの品目も数十品はあってとても覚えきれないですよね。

そこで、今回はそんな「OTC医薬品の特徴を覚えるポイント」についてお伝えします☝️

「お客様に上手にお薬を販売出来るようになりたい!」

「いつ相談されても大丈夫なように自信をつけたい!」

「薬剤師さんのようにお客様の質問にスラスラ応えられるようになりたい!」

という方は宜しければ、是非参考にしてみて下さい。

OTC医薬品の特徴を覚えるポイント

お客様が求めていることとは?

登録販売者のみなさんはお客様に「これとこれはどう違うの?」と、質問されたことはありませんか?

私もこれまで何度もこの質問を受けたことがあります。

お客様は「全ての医薬品の全ての成分を教えて欲しい!」とは思っていません。

お客様が知りたいのは「自分に合うお薬はどれか」ということです。

だから、前述のような質問をされるのではないでしょうか。

つまり、登録販売者だからと言って、全ての成分をミリ単位まで完璧に覚える必要はないんです。

覚える必要があるのは、それぞれの製品の特徴(セールスポイント)なんです。

例えば、ドリンク剤の場合、ほとんどの製品にカフェインが入っているので特徴とは言えません。

ですが、アリナミン「ナイトリカバー」のようにカフェインが入っていなければ、それが他の製品との違い=特徴と言えますよね。

各OTC医薬品は共通する成分が多い?

現在、日本ではかぜ薬や鎮痛剤、胃腸薬など多くの企業からたくさんのOTC医薬品が販売されていますよね。

そうなると、登録販売者として「覚えるのが大変そう…」と思いますよね。

ですが、実は共通している成分もとても多いんです。

例えば

  • アセトアミノフェン: 900mg/日
  • イヴプロフェン: 600mg/日

という感じです。

共通する成分が多い理由とは

でも、それは何故でしょうか?

それは、厚生労働省が、薬を服用する消費者の健康を守るために、それぞれのOTC医薬品に使用出来る成分とその最大量の「製造承認基準」を定ているからです。

もし、国の基準がなければ、各メーカーは、「より効き目が強い薬の方が売れるだろう」と思い、各成分を大量に配合した商品を販売するかも知れません。(アセトアミノフェン2000mg/日など)

そうなれば、たくさんの健康被害がでる恐れがありますよね。

それを防ぐために厚生労働省はOTC医薬品に使用出来る「成分」とその「最大量(1回量、1日量ともに)」を定めているのです。

そうなると、各メーカーはその基準の中で「なるべく効き目が良い方が売れるだろう」と、各成分をその最大量で配合します。

その結果、各商品とも「同成分・同量」や「似通った成分」「同じくらいの量」になってしまうんです。

OTC医薬品は品目数が多くても共通点も多いのはそのためです。

ですので、先ずは「OTC医薬品の成分は品目数は多くても共通点も多い」ということを覚えておきましょう。

[参照]厚生労働省一般用医薬品承認基準一覧

かぜ薬の製造販売承認基準

解熱鎮痛薬の製造販売承認基準

鎮咳去痰薬の製造販売承認基準

鼻炎用内服薬の製造販売承認基準

一般用漢方製剤製造販売承認基準について

ビタミン主薬製剤製造販売承認基準の一部改正について

胃腸薬製造販売承認基準の一部改正について

外用鎮痛消炎薬製造販売承認基準について

各商品の特徴を確認しよう

ということで、登録販売者としては、それぞれの製品の特徴を覚えることが必要になります。

その中で、よくある特徴とは

  1. 他の商品に入っていない成分がある
  2. 製品自体の特徴
  3. 配合量が多い
  4. 医薬品と同成分を使用している
  5. 漢方処方製剤
  6. 各製品のセールスポイント
  7. 製品の長い歴史(発売から50年など)

などがあげられます。

【1】他の商品に入っていない例

バンテリンクリーミーゲルなど、インドメタシン配合の塗布剤の場合は、厚生労働省の製造承認基準で最大量1%と定められています。

ですので、各メーカーはなるべく効き目が強い方が良いので最大量の1%を配合しています。

そうなると、他に配合している成分(ビタミンEなど)の有無が特徴になります。

例えば、バンテリンクリーミーゲルには小林製薬アンメルシンには入っていない、血行を促進する働きのトコフェロール酢酸エステル(ビタミンE)も配合していますので、お客様におすすめする際には「こちらには血行をよくしてくれる成分も入ってますよ」と説明できますよね。

【2】他の商品に入っていない例

疲労回復に用いられる100mlドリンク剤も配合されている成分は似通っています。

例えば、チオビタドリンクとエスカップは成分が全く同じです。

リポビタンDとエスカップ、チオビタドリンクの異なる点は?

  • チオビタドリンクとエスカップにはカルニチン塩化物が配合されている
  • リポビタンDには「抗脂肪肝ビタミン」と呼ばれるイノシトールが配合されている

という点です。

ですので、痩せ気味のお客様には「こちらは胃腸を元気にしてくれる成分も入ってますよ」と、チオビタドリンクやエスカップをおすすめしてはいかがでしょうか?

また脂肪肝が気になる方や肥満気味の方には「こちらには脂肪肝に良い成分も入ってますよ」とリポビタンDをおすすめしましょう。

大正製薬商品情報サイト

チオビタドリンク製品情報

エスカップ製品情報

【3】製品自体の特徴

バファリンプレミアムには

  • イブプロフェン
  • アセトアミノフェン
  • 無水カフェイン
  • 乾燥水酸化アルミニウムゲル(胃粘膜保護)

の4つの成分が配合されいますが、どれも鎮痛剤によく使われている成分ですので、特徴とは言えません。

バファリンプレミアムの大きな特徴は、独自技術クイックアタック錠という点です。

これは錠剤の「速崩壊」とイブプロフェンの「速溶解」を両立したバファリンの独自技術です。

もし、服用してから30分後に効く鎮痛剤と10分後に効く鎮痛剤があったらみなさんはどちらを選びますか?

効き目の速さを優先されるお客様には「これはすぐに溶けるので速く効きますよ」とおすすめ出来ますよね。

ライオン株式会社公式サイト

【4】他社製品よりも配合量が多い

リポビタンDのCMでお馴染みの「タウリン」は最大量が3000mgと定められています。

各ドリンク剤の配合量には1,000mg〜3,000mgまで幅がありますので、最大量配合している点は特徴と言えるでしょう。

例えば、「ドリンク剤もたくさん種類があってどれを選べば良いのか分からないですよね〜。ただ、疲れに効く成分はビタミンとタウリンなんです。これはタウリンが最大量の3,000mg入ってるので〜」と説明してはいかがでしょうか。

【5】医薬品と同成分

スイッチOTC薬は医療用医薬品と同成分という点が大きな特徴です。

最近スイッチされた医薬品としてはヒルマイルドパイロンPL顆粒メジコンせき止め錠ProバップフォーレディリンデロンVsなどがあげられます。

医療用医薬品と同成分なら「効き目が強い」とアピール出来ますよね。

【6】漢方処方製剤

漢方処方製剤は、その有効成分の種類や配合割合及び分量、並びに効能及び効果の範囲が定められています。成分はどれも同じです。

ですので、それぞれの製品の異なる点は

  • 商品名(カコナールなど)
  • パッケージデザイン
  • 形状(顆粒、液体など)
  • 価格

などです。

漢方処方製剤の場合は味や飲みやすさ、原料へのこだわりなどが特徴になるのでしょう。

[参照]厚生労働省告示第九十一号(平成29年3月28日)

[厚生労働省]構成生薬及び構成比率一覧表

【7】各製品独自の特徴

各製品にはメーカーが自信を持っておすすめしている「セールスポイント」があります。

そんなセールスポイントは、登録販売者としてお客様におすすめする際の大きな特徴と言えるでしょう。

例えば、キャベジンに配合されている胃粘膜保護成分「MMSC」などは他の製品には入っていない特徴と言えますよね。

キャベジンコーワα「知ってる?胃袋修復」篇

【8】製品の長い歴史

OTC医薬品もお菓子やビール、ジュースなどと同じく、毎年たくさんの新商品が発売されています。

しかし、長く残るのはごくわずかで、多くの商品は数年〜十数年で姿を消してしまいます。

そんな発売から数十年以上愛され続けるロングセラー商品には「安心感」がありますよね。

まとめ

いかがでしょうか。

今回は「OTC医薬品の特徴を覚えるポイント」についてお伝えしました。

接客に自信がない方の中には

「医薬品の成分を覚えていないため、お客様からの質問や相談に上手に応えられない」

と、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

そんな方は是非、今回の記事を参考にしながら、先ずは各商品の特徴から覚えてみてください。

そして徐々に細かいところまで覚えていけば、自信をもって接客が出来る登録販売者になれるはずです。

「登録販売者は合格後の方が覚えることが多い」とよく言われます。

確かにその通りですね。

でも、お客様により信頼される登録販売者を目指して一緒に頑張りましょう!


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