OTC医薬品(一般用医薬品)市場の現況

商品知識
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みなさん こんにちは😊

突然ですが、今回は私たち登録販売者が扱う「OTC医薬品市場の現況」について調べてみました!

時代の移り変わりと共に、売り上げが大きく上がっているカテゴリーもあれば、劇的に下がっているカテゴリーもあり、びっくりしました。

是非、ご覧ください♪

OTC医薬品の市場の現況

OTC医薬品とは?

OTC医薬品は医師の処方がなくても、ドラッグストアや薬局・薬店などで自分の意思で購入出来る医薬品でリスクの高さによって要指導医薬品・第一類医薬品・第二類医薬品・第三類医薬品の4っつに区分分けされています。

その語源はOver The Counter(カウンター越しに)の頭文字からきています。

人口と社会保障費の推移

日本の総人口は2010年からすでに減少に転じているものの、医療機関を受診する割合が高い65歳以上の高齢者は2045年まで増加する傾向にあります。

こうした中、医療・介護・年金・福祉などのいわゆる社会保障費の増大は国の財政を圧迫することは明らかです。

国はその対応策としてOTC医薬品を利用することによるセルフメディケイションを普及させる計画です。

[出典:国立社会保障・人口問題研究所ホームページ]

(http://www.ipss.go.jp/)

政府施策・OTC医薬品の推進

政府は増え続ける社会保障費の増加を抑制するため、セルフメディケイションを推進させる方針です。

薬機法改正やスイッチOTC薬の推進もその一つです。

政府の施策・薬機法改正案

[1995年]

医薬部外品の承認権を都道府県知事に委任。

[1999年]

栄養ドリンクを医薬部外品にすることで、どこでも販売出来るようになる。

[2004年]

ビタミン剤、一般用医薬品の一部が医薬部外品に移行、薬局以外の店舗でも販売出来るようになる。

[2009年]

登録販売者資格誕生。医薬品をリスク区分ごとに分けることに。

[2014年]

要指導医薬品を除く品目がネット販売可能になる。

[2021年]

1/2ルールの撤廃。

OTC医薬品の市場規模

日本国内のOTC医薬品市場は高齢化や健康志向の高まりを受けて安定的に推移しています。

特にここ数年のドラッグストアの新規出店の加速とスイッチOTC医薬品の普及を背景に拡大傾向にあります。

OTC医薬品の薬効別売上高推移

薬効別に見るとOTC医薬品のうち最大のマーケットを有するドリンク剤はヘビーユーザーの減少や、健康食品などとの競争激化を受けて縮小しているほか、胃腸薬に関しても、健康志向の高まりによる暴飲暴食の減少などから縮小傾向にあります。

栄養ドリンクの減少要因

  • ドラッグストアチェーンの台頭による値下げ圧力
  • 団塊世代の退職によるヘビーユーザーの減少
  • 健康食品やサプリメント、エナジードリンクとの競争激化
  • 働き方改革による残業や休日出勤の減少

胃腸薬の減少要因

  • 健康志向の高まりによる暴飲暴食の減少

解熱鎮痛剤の増加要因

  • スイッチOTC医薬品の普及拡大
  • 様々な痛みへの訴求や製品ラインナップの拡充

近年躍進しているカテゴリーは漢方薬・目薬・鼻炎薬「市場増減 増加/減少カテゴリーランキング」

市場規模が増加したカテゴリー

漢方薬

平成8年から最も市場規模が拡大したのは漢方薬で253億円のプラスとなりました。

好調な背景には(株)小林製薬による漢方薬を分かりやすいネーミングにしたり、適応する症状を大きく表示してするなど購入しやすくなる工夫があります。

例)ナイシトール→防風通聖散など

小林製薬の漢方・生薬

目薬

次に市場規模が増加したのは目薬で、236億円のプラスとなっています。

これはスマホやPCの利用頻度が高まりとともに、目を酷使するシーンが増え、目の疲れや渇きといった症状が増えているとみられています。

また近頃は高価格のプレミアムな目薬が各社から販売されるようになったことも影響しているでしょう。

鼻炎薬

鼻炎薬は176億円のプラスで、その理由は効き目の強く、医療用と、同成分のスイッチOTC医薬品の販売品目が増えたためと見られています。

さらに花粉症を発症する人が年々低年齢化していることも理由の一つのようです。

まとめ

令和の時代は高齢化が進む中で医療費や年金、介護などの社会保障費が国の財政を圧迫していくことは明らかです。

その社会保障費を抑制するために国としてはセルフメディケイションを推進していく方針を打ち出しています。

セルフメディケイションを推進するためにはOTC医薬品の販売を普及させることが課題になります。

そのためには登録販売者と薬剤師が必要不可欠です。

また今後高齢者が増えれば、医療費の自己負担比率の割合が上がることも予想されています。

「健康は医者任せ、ゴルフはキャディ任せ」

という時代は終わり「自分の健康は自分で守る」時代に移り変わっていく中、私達登録販売者の質も求められるようになるでしょう。


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