みなさん こんにちは😊
ところで、ベテランの医薬品登録販売者の方なら誰でも長年の経験から蓄積された「豆知識」があると思います。
私の経験上、簡単な豆知識がお客様の心を惹きつけたり、分かりやすい説明に繋がるなど、知っておくと接客に役に立つことが多くあります。
そこで、今回は置き薬屋さん歴25年、登録販売者歴12年の私が「接客でよく使う豆知識」をご紹介します。
もし、登録販売者研修中の方や、これから登録販売者を目指す方の中で
「上手く接客が出来ない・・・」
「お客様と上手にコミュニケーションをとりたい」
「もっと分かりやすい説明が出来る様になりたい」
とお悩みの方で「これ良いな!」と思うものがあれば、ぜひ使ってみてくださいね♪
接客で使える豆知識
① 便は体からの便り
これは「大便や小便の状態で私たちの健康状態がある程度分かる」という意味です。
大便ならバナナのような大きさ、太さで胆汁が混ざった黄土色が理想的と言われていますよね。

頑固な便秘の方は水分少ないので固い便になります。
病的な黒い便は「タール便」ともいわれ、その主な原因が胃がんと言われています。
その理由は、胃の出血により便に血が混じり、便が黒くなるからです。(血液が混ざると赤ではなく黒くなるため)
ここで覚えておいてほしいのは「危険な便の色」についてです。
- 便が「黒い」→胃がん・胃潰瘍
- 便が「赤い」→大腸がん・大腸ポリープ
- 便が「白い」→胆管がん・膵頭部がん
また、中高年の男性で小便の切れが悪ければ、前立腺肥大症や前立腺がんかも知れません。
さらに尿の色があまりにも濃い場合は、脱水症状の手前かも知れませんので、意識して水分補給しましょう。
このように便の色によって、どこが悪いかがある程度分かります。
便は健康状態を知るバロメーターになるのです。
だから、大便や小便は「便り」という字が使わているんでしょうね。
参照:日本調剤腸内環境を整えよう!便は身体のバロメーター【栄養だより2020年2月号】
② 鉄は一方通行の栄養素
鉄は酸素の運搬に関わるとても重要なミネラルです。
鉄は体内では赤血球の一部として血液中の酸素を運搬するといった重要なはたらきを果たしています。
鉄が不足すると全身に十分な量の酸素を運ぶことができなくなり、頭痛や動悸、倦怠感、めまい、顔色が蒼白になるなどの症状が表れることが多くなります。
そんな鉄の特徴の一つが「吸収率が非常に悪い」という点です。
鉄は食事でとっても、体に吸収されるのは1/10ほどと言われています。

なので、必要な量の10倍摂らないといけません。
女性に多い鉄欠乏性貧血の場合、貧血症状があらわれるのは、いざという時のための「貯蔵鉄」も少なくなっている状態なので、しばらく鉄をしっかりと摂取し続ける必要があります。
注意
一緒に食べることで鉄分の吸収率を下げてしまうものもあります。
コーヒーや紅茶、緑茶、ウーロン茶等に含まれる「タンニン」は鉄分の吸収率を下げるため、食事中や食後に飲むのは控えましょう。
また、スナック菓子や清涼飲料水などに含まれる「リン酸塩」も鉄の吸収を阻害するはたらきがあるため、注意しておきましょう。
③ 今は「セルフメディケイション」の時代
セルフメディケーションとは「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」(WHOの定義)です。
ただ、これをこのままお客様に伝わりにくいので、登録販売者としては「分かりやすく」言う必要がありますよね。
では、どの様に言えば良いのでしょうか?
セルフメディケイションを簡単に言えば
自分の健康は自分で守る
となります。
これでも良いのですが、ただ、インパクトに欠けるので別の表現方法を使いましょう。
それが
「健康は医者任せ、ゴルフはキャディ任せでは、いけませんよ😊」
です。
ゴルフ場でキャディさんに
「この距離なら5番アイアンです」
「はい、分かりました」
と、言われるがままにプレーしたことがある人もいるかも知れません。

それと同じように、高血圧や脂質異常症などと診断されたら、処方されたお薬を服めば良いのではなく、日頃から「そうならないように気をつけましょう」ということをお伝えしましょう。
このフレーズからセルフメディケイションの重要性を説明すれば、会話がスムーズに運びます。
今は昔と違い、自分で日頃から食事や運動などに気をつけて、健康維持に取り組んだり、生活習慣病などを防ぐ時代です。
そのために体脂肪計や血圧計などを利用するのも良いですし、年に一度の健康診断は必ず受けるべきですよね。
④ 骨を丈夫にするには「かかと落とし」
高齢者の中には骨粗鬆症が気になるという方も少なくありません。
特に、ホルモンの関係で骨粗鬆症になるリスクが高い女性は注意が必要です。

そんな方の中には、医師から処方された骨密度の低下を防ぐお薬を服んでいたり、カルシウムのサプリメントを摂っている方も多いでしょう。
ただ、私たちの骨は薬やサプリメントだけでは中々丈夫になりません。
骨は衝撃を加えないと強くならないからです。
そこでおすすめなのが、NHKの「ためしてガッテン」でも紹介されていた「かかと落とし」です。
「かかと落とし」と言っても空手の技ではありません。
骨に衝撃を加えて、骨を丈夫にする「かかと落とし」とは
- 足を肩幅に広げて立って、かかとを上げてつま先立ちになります。
- そこからストンとかかとを落として足の裏全体が床に着くようにします。
- これをしばらく繰り返す運動です。
私は、これをお客様に分かりやすく伝えるためにお茶やインスタントコーヒーの詰め替え用に例えて以下のように説明しています。
「お茶とかインスタントコーヒーの詰め替え用を買ってきて容器に入れようとしたことありますか?」
「あるよ」
「その時にお茶とかコーヒーが容器いっぱいまで入っていて『もう入らないかなぁ』と思っても、容器の底をトントン叩くと隙間ができて全部入りますよね」
「そうねぇ」
「あれと同じで、骨も衝撃を加えると隙間が詰まって、密度が上がるので丈夫になるんですよ😊」
「なるほどね〜」
このようにお話すると、分かりやすいかと思います。
参照:NHK きょうの健康 運動で骨イキイキ 「実践!骨太運動法」 初回放送日: 2021年7月20日
⑤ 風邪の特効薬が作れたらノーベル賞が貰える
現在、地球上には約200種類ほどの風邪のウイルスがあると言われています。
(そのうちの2割はコロナウイルスだそうです)
ですので、風邪をひいてもどのウィルスか特定するのは難しいので、特効薬もありません。
また風邪薬は症状を緩和するだけでウイルスをやっつけるのは、体の中のにある免疫細胞にしか出来ません。
ただ、お客様の中には「かぜはかぜ薬を服めば治る」と思っている方も案外多くいます。
このフレーズはそんなお客様に
- 風邪薬は症状を緩和することしか出来ない
- 風邪をひいてしまったら、風邪をこじらせないように早めの対処が大切
- そのためには栄養と休養が大事
ということをお伝えするために使っています。
また、「抗生物質」が風邪に効くと思っているお客様も案外多くいますが、そんなことはありません。
風邪の原因はウイルスで、抗生物質がやっつけるのは細菌なので、風邪を治すために抗生物質(抗菌薬)を服用しても治りません。
では、なぜ抗生物質が処方されることがあったのかかというと、風邪をこじらせて肺炎などの二次感染になるのを防ぐためなのですが、その予防効果は証明されていません。
⑥ 基礎代謝のうちの約20%は脳で消費される
人間の脳の重さは体重の約2%です。
その脳がエネルギーの約20%を消費しています。
ですので、私はよく受験生がいるお客様にはドラッグストアでよく売られているブドウ糖やラムネをおすすめしています。
⑦ 急な激しい頭痛は脳梗塞の前兆かも?

日本人の3人に1人は「頭痛もち」と言われています。
そんな頭痛でも、大きな病気の前兆の場合があります。
もしも、「急に後頭部をバットで殴られたような激しい痛み」に襲われたりしたら、それは脳梗塞の前兆かもしれません。
その後、上記のイラストのような症状を伴うと、その可能性が高くなると言われています。
私はよく「頭痛もち」のお客様にはこのことをお伝えしています。
そして、そんな時はなるべく早く医療機関を受診するようにお話しています。
前兆を知っておいて、早めに対処すればそれを防げるかも知れないからです。
厚生労働省の統計調査によると、脳血管疾患は、令和2年の全死亡者に占める割合は 7.5%となっているそうです。
参照:厚生労働省令和2年(2020) 人口動態統計月報年計(概数)の概況
肝臓は「沈黙の臓器」

肝臓はよく「沈黙の臓器」「我慢強い臓器」と呼ばれています。
それは肝臓には予備能があるためだと言われています。
しかし、お酒の飲み過ぎなどで肝臓の障害が少しずつゆっくりと進行していても、自覚症状はありませんから、気がついたときには手遅れになっていることが多いので注意が必要です。
黄疸などの症状が現れてきたときには、既に肝臓の障害がかなり進行しています。
肝臓の機能は徐々に低下するため、肝硬変になっても気づきにくいと言われています。
アルコールの飲みすぎにより肝臓病がおこります。
はじめは脂肪肝で、飲みすぎれば誰にでも起こります。
飲み続けているとアルコール性肝炎になり、死亡することもあり得ます。
さらに飲み続けると肝硬変という最終段階に入ります。
ここまで来ると治すことが困難になります。そうならないような飲み方、またアルコール性肝臓病の早期発見が大切です。
私は、お客様の中でアルコール摂取量が多い方やそのご家族には、上記の内容をお伝えして
- 週に連続して2日の休肝日を設ける
- 日々のアルコール摂取量を控えめにする
- 高タンパク・高ビタミン・低脂肪・低糖質なおつまみを選ぶ
などのアドバイスをします。
具体的には、枝豆やお豆腐、サラダ、お刺身などはおすすめします。
寝る子は育つ

自身のお子さんの身体がどのくらい大きくなるのか、身長はどこまで伸びるのか気にしている保護者は多いのではないでしょうか。
また、成長に関するさまざまな噂を耳にして、試したことのある人もいるでしょう。
子どもたち自身も「もっと大きくなりたい」という子はたくさんいますし、親御さんも「子どもの身体を大きくしたい」と願っている方は多いものです。
そんなお客様に私はこの話をよくしています。
睡眠と子どもの発育において、無視できないのが「成長ホルモン」です。
成長ホルモンは、小児期には骨や筋肉を発達させたり、思春期には性的な成熟を促したり、代謝機能にもかかわりますし、成人期以降は細胞の修復や疲労回復といった役目を担います。
その成長ホルモンが盛んに分泌されるのは睡眠中です。
つまり睡眠時間が短いと、成長ホルモンの分泌を妨げることとなるので、子どもの睡眠がいかに大切かを物語っています。
また、成長ホルモンの分泌量は、睡眠中の最初に訪れるノンレム睡眠中、つまり寝付いてから約1〜2時間後の間に最も多く分泌されるそうです。
睡眠中、特に深い睡眠に入っていると成長ホルモンが分泌されやすくなるため、「寝る子は育つ」はある意味事実だといえます。
1日一個のりんごは医者を遠ざける

「一日一個のリンゴは医者を遠ざける」とは、もとはイギリスのウェールズ地方に古くから伝わることわざだそうで、毎日りんごを食べることが健康に良いことを意味しています。
りんごの皮の部分には水溶性食物繊維のペクチンが豊富に含まれていて、腸内環境を整えることで、便秘改善や免疫力アップにつながると言われています。
また中性脂肪を減らし、血糖値の上昇も抑制してくれるそうです。
さらに体内の塩分を排出する働きをもつカリウムも多く含むので、むくみ改善や高血圧予防にも良いと言われています。
強い抗酸化力を持つポリフェノールも豊富で、血流促進、美肌効果や肥満予防効果、口臭や虫歯予防などの効果も期待できるそうです。
このことわざはまだ、科学的な根拠はないそうですが、りんごには健康に良いとされる多くの成分が含まれることは事実と言えます。
私はお客様やそのご家族に健康でいて欲しいので、よくこのことわざをお話します。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「私が接客でよく使う豆知識」についてお伝えしました。
ことわざや格言にはお客様にとって「分かりやすい」「伝わりやすい」というメリットがあります。
みなさんも、今回ご紹介したものの中で気になるフレーズがあれば、是非使ってみてくださいね!
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