みなさん こんにちは😊
ところで、みなさんは普段からドリンク剤を服みますか?
「体がだるい」
「最近疲れがとれない」
「あともう一踏ん張り」
なんて時に飲んだりするドリンク剤はテレビCMなどでも良く見かけますよね。
でも、中には「本当に疲れに効くの?」と思っている方も多いのでしょうか。
一方で、登録販売者の方の中には
「どうもドリンク剤が売れない」
「説明しても買ってもらえない」
のお悩みの方もいるかも知れませんよね。
そこで、今回は「ドリンク剤がどうして疲れに効くのか?」について徹底解説します。
配合成分の特徴を覚えて、説得力をアップすればあなたもドリンク剤の販売が得意になるかも知れませんよ♪
【参考資料】
ドリンク剤を販売する時のポイント☝️
ドリンク剤が売れない方、または一度購入して頂いてもリピートされない方の多くは、説明に説得力が欠けている可能性が非常に高いです。
では、説得力をアップするにはどうすれば良いのでしょうか?
説得力をアップするためには
- 疲れの原因(なぜ人間は疲れるのか?)
- 各成分の働き
を説明することです。
そうすると、お客様は
「だから、これは疲れに効くんだ〜!」
と納得します。
そして購入に至ります。
もちろん、あっさりとした説明でも売れます。
ただ、私の経験上、疲れの原因から説明した方がリピーターになって頂ける「可能性が大」です。
これはドリンク剤に限らず、風邪薬や胃薬など、全ての医薬品や医薬部外品を販売する時に共通することです。
そもそも人間はなぜ疲れるの?
それでは、早速「そもそも人間はなぜ疲れるのか」を確認しましょう!
疲れの原因は主に
- 脳の疲労
- エネルギー不足
- 疲労物質の蓄積
- 神経と筋肉の接合部の異常
などがあります。

ドリンク剤はこの中の「疲労物質の蓄積」に効果を発揮します。
私たち人間は普段、体を動かすとアンモニアなどの老廃物や乳酸などの疲労物質が発生します。
これは車を走らせると排気ガスが出るのと同じ理屈だと言えます。
車はガソリンを燃やして走りますが、その際どうしても排気ガスが発生します。
それと同じで、私たち人間は糖質というエネルギー源を燃やして体を動かしていますが、その際どうしても前述の乳酸やアンモニアなどが発生してしまうんです。
そして、これらの老廃物や疲労物質が体の中に溜まりすぎた時に、私たち人間は「疲れ」を感じます。
アンモニアとは
体を動かした時に発生するアンモニアは本来なら、肝臓で尿素に分解されて体外に排出されます。
しかし、その発生する量が多過ぎたり、肝臓の働きが低下している時などには、その処理(分解)が間に合わずに体内に溜まってしまいます。
このように、これらの老廃物が体内に溜まりすぎてくると、脳に
「いま肝臓にアンモニア(老廃物)がいっぱいまで溜まっているよ!」
と伝えられます。
この情報を受けた脳は、体の動きを鈍くして老廃物の発生を抑えようとします。
これが「疲労感」につながります。
車も休まずにずっと走り続けると、エンジンがオーバーヒートしてしまう様に、私たちの体も適度な休息が必要なんですね。
乳酸とは
人間は糖質を燃やしてエネルギーに変えていますが、その時に発生するのが燃えカスである「乳酸」です。
乳酸は「疲労物質」なので血流中の乳酸の量が多くなり過ぎると体がだるくなります。
お酢や柑橘類などに豊富に含まれるクエン酸はこの乳酸を再びエネルギー源に変えてくれる働きがあり、これをTCAサイクル(クエン酸サイクル)と呼びます。
ドリンク剤の主な成分
ドリンク剤の主な成分は以下の通りです
- ビタミンB群
- 強肝剤
- 肝臓の働きをサポートする成分(強肝剤)
- カフェイン
- 生薬
それぞれのドリンク剤で、主に配合されている成分は
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- 無水カフェイン
- ニコチン酸
- タウリン
- アスパラギン酸
- グロクルクロルラクトン
- イノシトール
- カルニチン塩化物
- ジクロロ酢酸ジイソプロピリアミン
- ローヤルゼリー
- 生薬(高麗人参など)
などがあります。
それではそれぞれどんな働きをするのか見ていきましょう!
ビタミンB群

ビタミンB群には食べたものをエネルギーに変える働きがあります。
つまり、せっかくご飯をいっぱい食べてもビタミンB 群がなければ、それを燃やしてエネルギーに変えられないので、疲れを感じます。
- ビタミンB1→糖質をエネルギーに変える
- ビタミンB2→脂質を代謝する
- ビタミンB6→タンパク質の合成
特に豚肉などに多く含まれるビタミンB1が不足すると疲労を感じやすくなります。
無水カフェイン
カフェインはコーヒーや紅茶などにも含まれています。
カフェインの「覚醒作用」や「興奮作用」が一時的に脳をシャキッとさせて疲労感を軽減してくれます。

ドリンク剤にはカフェインが50mg配合されているのに対して、最近流行りのエナジードリンクや眠気覚ましのドリンクにはこのカフェインが多めに(200mg位)入っているものがあります。
また「眠気覚まし」に用いられる医薬品にはそれ以上配合されています。
ニコチン酸
ニコチン酸もビタミンB群の仲間でエネルギーの代謝に関わります。
ちなみにタバコのニコチンとは全く関係はありません。
タウリン

前述の疲労物質である「乳酸」は肝臓で分解されます。
そのため肝臓の働きを活発にすれば、老廃物や有害物質を体外へ排泄がスムーズになります。
逆に肝臓の働きが悪くなるとそれらの分解が上手く進まないので、疲れを感じやすくなるというわけです。
タウリンにはその肝臓の働きを高める働き(強肝作用)があるので、疲労を素早くとるのを助けてくれるのです。
ちなみに、タウリンは牡蠣などの魚介類に豊富に含まれています。
アスパラギン酸
アスパラギン酸はアスパラガスに豊富に含まれ、エネルギー源として最も利用されやすいアミノ酸の一種です。
アスパラギン酸はエネルギー生産の場であるTCA回路(クエン酸サイクル)を活性化する働きもあります。

グロクルクロノラクトン
食物から摂取された糖分から作られたグルクロン酸が疲労の原因となる老廃物などに作用して、それらを処理しています。
この時にグルクロノラクトンは老廃物の効率的な排出を助けてくれる働きがあります。
ドリン剤の「グロンサン内服薬」の商品名は、このグロクルクロノラクトンからきています。
イノシトール
イノシトールは肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐ働きがあり、別名「抗脂肪肝ビタミン」とも呼ばれています。
糖質や脂質の摂り過ぎで、肝臓に脂肪が溜まってしまうと脂肪肝を招きます。

脂肪肝の状態を放置すると、肝硬変や肝臓がんの原因にもなると言われています。
また、脂肪肝の状態では肝臓の働きが鈍るので、老廃物や有害物質を排泄する働きが衰えてしまい、疲れが取れにくくなります。
そこで多くのドリンク剤には肝臓の脂肪を洗い流す働きをもつイノシトールを配合しています。
カルニチン塩化物
カルニチン塩化物は胃腸を元気にして食欲アップしてくれる働きがあります。
私たち人間はご飯を食べないとエネルギー不足に陥ります。
そうなるのを防ぐために、食欲をアップする目的で、カルニチン塩化物が配合されています

またよく間違えられるのが「L-カルニチン」です
L-カルニチンは脂肪の代謝を促す働きがあり、ダイエットなどに良いとされていますが「カルニチン塩化物」とは全く別のものです
ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン
ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミンは肝機能改善剤として、医療用医薬品「リバオール錠」などにも使われている成分です。
肝臓の働きを助けたり脂肪肝の生成を抑制します。
ローヤルゼリー
ローヤルゼリー女王蜂だけがとる特別な蜜で様々な栄養素が含まれています。

また酵素の働きを助ける成分も含まれています
各種生薬
生薬とは植物や動物、鉱物などに含まれる成分でそれぞれに疲労回復や血流促進、抵抗力アップなどの働きがあります。
代表的なものとしては
- 高麗人参
- 冬虫夏草
- エゾウコギ
- イカリソウ
- ジオウ
- にんにく
などがあります。

生薬成分は合成出来ないので、生薬成分の配合量や種類が多くなると、値段も上がる傾向があります。
ドリンク剤とエナジードリンクの違い
ドリンク剤と同じように「元気になる」「疲れをとる」イメージがあるのが、エナジードリンクです。
代表的な商品としては
- オロナミンC
- レッドブル
- モンスターエナジー
- リアルゴールド
などがありますよね。
ただ、これらのエナジードリンクは「清涼飲料水」に分類されるので一般的なジュースと同じ分類になるため、「効能・効果」もありません。
医薬品や医薬部外品は厚生労働省が認めた「効果・効果」がある点が大きく異なります。
エナジードリンクのキャッチコピー
エナジードリンクは清涼飲料水のため効能・効果をうたうと薬機法違反になります
そのため「元気になるような」表現をしています
- ファイト1発
- 元気ハツラツ
- 翼をさずける
などは「〜に効く」とは言っていないのでセーフですね
まとめ
いかがでしょうか。
今回は「ドリン剤はどうして疲れに効くのか」について解説しました。
ドリンク剤に配合されている各種の有効成分は、一時的に疲れを緩和する効果があります。
私の経験上、お客様がしっかりと納得する説明が出来れば、ある程度販売出来る商品です。
ただ、蓄積した疲労を取り去るには、やはり栄養と休養をとることが必要不可欠です。
ですので、お客様にドリンク剤を販売した際には、同時にそのこともお伝えしましょう!
コメント