鎮痛剤の販売方法
ロキソニンS編
ロキソニンSはロキソプロフェンナトリウムが痛みや熱の原因物質を素早く抑えて、優れた鎮痛効果、解熱効果を発揮します。
胃への負担が少ないプロドラッグ製剤※です。
眠くなる成分(鎮静催眠成分)は含みません。
一回一錠でよく効きます。
服みやすいピンクの小型錠です。
※)プロドラック製剤とは薬が、体内に吸収されてから活性型に変化し効果を発揮する仕組みの製剤です。
こんな時に
突然くるつらい痛みに
効能効果
頭痛・月経痛・歯痛・抜歯後の疼痛・咽頭痛・腰痛・関節痛・神経痛・関節痛・筋肉痛・耳痛・肩こり痛・打撲痛・骨折痛・捻挫痛・外傷痛の鎮痛
悪寒・発熱時の解熱
成分
本剤はごく薄い紅色の素錠で一錠中に次の成分を配合しています。
ロキソプロフェンナトリウム水和物68.1mg
働き
ロキソプロフェンナトリウムが痛みのもと「プロスタグランジン」を抑えます。
[引用:第一三共ヘルスケア]
解説
成分は「ロキソプロフェンナトリウム」のみです
プロドラッグの目的とは?
- 副作用や毒性の軽減
- 味と臭いを改善する
- 体内への吸収率を上げる
- 薬の持続時間を長くする(半減期を延長する)
※ 半減期・体内の薬物血中濃度が半減するまでの時間(薬物が体内からなくなるまでの時間)を指します。
実際に販売する時のアピールポイントとは?

- 「これは副作用が比較的少ないんです!」
- 「このお薬は長く効いてくれるんです!」
- 「これ小粒なので服みやすいですよ!」
- 「このお薬は眠くなりませんよ!」
鎮静剤が入っていないので「眠くなる成分は含まれません」もしくは「眠くなりません」と伝えることが出来ます。
※ もし鎮静剤が入っていれば「頭痛の時のイライラにも効きます!」とお伝え出来ます。
プロドラッグの特徴を分かりやすくアピール出来ます!
販売時のポイント!

テレビCMは商品名を覚えて欲しいので商品名を連呼しますが、半減する時は、「これは〜」もしくは「このお薬は〜」と呼ぶ方がお客様に届きます
覚えておこう!

効能・効果に腹痛がないのはなぜでしょうか?
それは腹痛の原因はプロスタグランジンではないからです
腹痛に効くのは登録販売者試験で覚えた抗コリン薬です
ですので「お腹が痛いんだけど〜」というお客様にいわゆる鎮痛剤はおすすめしないでくださいね。
鎮痛剤は相性なの?
市販の鎮痛剤の中で最も強いのがロキソニンだと思っている人がいますが、そんなことはありません。
鎮痛剤は体との相性です。
お客様の中には
「ロキソニンを服んだことがあるけど私には効かなかった。私にはバファリンがあうのよね〜」
「私にはEVEを1番効くわ」
という人がいます。

過去に服んだ時に効いた薬=自分に合う薬です(プラセボ効果も含む)
ですので、お客様から
「どの鎮痛剤が良いの?」
と相談されたら過去に服んだ鎮痛剤と異なる成分の薬をおすすめします
鎮痛剤の成分を知っておこう!
鎮痛剤の種類は多くても実は成分は限られています。
なのでお客様にお薬をおすすめする際には商品名ではなく成分で選びましょう。
鎮痛剤の基本的な成分とは?
基本的な成分は以下の通りです
- ロキソプロフェン
- イブプロフェン
- アセチルサリチル酸(通称アスピリン)
- ACE処方(アセトアミノフェン・エテンザミド・カフェイン)
- これらの成分の組み合わせ
※「組み合わせ」とはアセチルサリチル酸にアセトアミノフェンをプラスしたりしている商品があります。
まとめ
今回は「ロキソニンSの紹介と鎮痛剤を販売する時のポイント」をお伝えしました
鎮痛剤も含め、医薬品はたくさんの種類がありますが、薬機法で使用できる成分やその量まで決まっています
ですので、特徴をつかめば、商品数は多くても共通点も多いので、覚えることはそれほど多くありません
「あっこれとこれはほとんど同じなんだ〜」というこたが多々あるからです😄
「えっ、これにビタミンを足したらこれになるの⁉︎」
ということはよくあります
登録販売者初心者の方は先ずは各商品の成分を一通り覚えて、お客様に適切な医薬品をおすすめ出来るようにしておきましょう!
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