先日、yahoo知恵袋を見ていたらこんな質問に出会いました
Q1)登録販売者の為のロープレのアプリや動画などありませんか?
試験対策の為のものはたくさんあるのですが、実務で参考になるものがなかなかありません。
宜しくお願いします。
Q2)去年の10月に登録販売者資格というものを取得しました。
しかしお客様に薬の接客が上手く出来ません。
商品知識が全くありません。
有料でよいので何か講座や直接教えてくれる方法を知りませんか?
確かに試験対策講座などの動画はたくさんあるようですね
(私は見たことはないですが…)
でも、この様な質問があるということは実際にそうなんでしょう。
それは何故なんでしょうか?
私なりに考えてみました。
実務のための動画がない理由は?
接客のベテランが少ないから

登録販売者という資格は2009年に創設されました
つまり、2021年現在でまだ12年しか経っていません
なので、長い人でも12年間が最長の経験年数です。
※)ちなみに私は第一回の試験で1発合格しました
ところで、登録販売者の勤務先で最も多がドラッグストアですよね。

そのドラッグストアの業務は医薬品を販売する機会は少なく、レジや品出し、発注、掃除、POP作成などがほとんどです。
だから、仮に第一回試験で合格してすぐにドラッグストアで働き始めた人でも人に教えられるくらいの場数を踏んでいる人は少ないと言えます。
1日に一回しか薬の説明をしない人が動画で接客方法を教えることは出来ないですよね。
薬剤師さんがいるから

またドラッグストアの場合、ちょっと説明に自信がない時などはすぐに薬剤師に頼ってしまいがちです。
何かあると
「少々お待ち下さい。今、薬剤師を呼んで参ります」
と、すぐに薬剤師さんを呼んでしまいます。
それはつまり自分の「経験を積む機会=成長する機会」を失っていると言えます。
ただでさえお客様に「薬のことを質問されたり相談される機会が少ないのに」です。
結果的に登録販売者として長く働いていても、薬の販売経験が豊富な登録販売者は少ないのです。
※)薬剤師は薬学部に6年間通って取得する国家資格ですが登録販売者は独学で数ヶ月で取得出来ますし、国家資格ではありません。
接客はお客様あってのものだから
接客は「お客様あってのもの」なので基本的なパターンはあっても全てのお客様に当てはまるということはありません。
なので、基本パターンを動画で覚えて実際に売り場で試したのに全然違う反応が返ってきて焦ってしまったなんてことが起こるでしょう。
色々なお客様がいるから
またお客様は本当に色々な人がいます。
お客様の中には納得しないと買わない人もいれば、店員さんが勧めるものをあっさりと買う人もいます。
詳しい説明を嫌う人もいれば、「詳しく説明して欲しい」というタイプもいます。

納得が必要な人の中には頭の中で
- 本当にこれを買って良いの?
- お店が売りたい商品なんじゃないの?
- 高いものを買わされるんじゃないの?
と考えている人もいます。
そのため、このような人に販売するためには
- おすすめする理由
- 他社商品との比較(優位点)
- レビュー
などが必要になります。
これはかなり接客経験を積まないと瞬時に対応することは難しいでしょう。
また、説明されるのを煩わしく思う人の場合はそれを素早く察知しないと「面倒くさいなあ」と思われてしまいます。
一方、どんどん質問をしてくる好奇心の強い人には体の仕組みや豆知識があると良いでしょう。

このようにたくさんのタイプのお客様がいるので基本パターンを教えても現場で必ず参考になるとは言えません
むしろ、そんな変化球をたくさん受けることでどんどんスキルアップ出来ると言えます。
最後は自信が必要だから

薬に限らず何かを販売に携わる人は自信が大切です。
お客様は店員さんの自信たっぷりの推しを待っています。
説明が下手でも、短くても自信がある人からはつい買ってしまいがちです。
「これめちゃくちゃ良いんですよ!」
と自信を持っておすすめする店員さんはお客様の不安を払拭してくれるからです。
薬の販売経験を一番積めるのは置き薬(配置薬)
薬の販売やお客様からの相談にお応えする経験を最も多く積めるのは私が従事している置き薬(配置薬)です
その理由は
- 接客機会が多い
- 幅広い人と会う
からです
接客機会の多さ
置き薬の場合、会社にもよりますが18軒/日のお客様を廻るので360軒/月、4320軒/年廻ることになります
また私の会社の場合、営業マン一人当たり約1,200軒のお客様を担当します。
その中で毎日お客様との挨拶から始まって
「今日は寒いですね〜。みなさん風邪ひいたりしてませんか?」
などの会話をします。
そこから「最近、疲れやすくて〜」などとお悩み相談を受けたりします。
こんな風に置き薬屋さんは健康や病気、体に関することなどを毎日たくさん話します。
幅広い人と会う
そのお客様も若い方から高齢者まで、一般家庭からお店や企業、工場など様々な方がいます。
つまり老若男女あらゆる人と会話をするので求められる知識も幅広くなります。
例えば、
- 中高年の方なら生活習慣病や更年期障害
- 高齢者の方なら認知症や骨粗鬆症
- 女性なら便秘や貧血、肌荒れ
- 男性なら疲れ
- お酒を飲む方なら肝臓
- 全ての人に当てはまるのは風邪や免疫力、健康管理、セルフメディケイション
などです。
生活習慣病にも高血圧や高脂血症(コレステロールと中性脂肪)、糖尿病、通風などがあります。
これらに関する知識をもっているだけではなく、これらに関することをお客様から相談、質問された時に分かりやすく伝える技術が必要なんです☝️
もし高血圧の話題なったら
- そもそも高血圧とは?
- 高血圧になる原因
- 基準値は幾つなのか?
- 放置するとどうなるのか?
- 生活習慣のアドバイス
- 食生活のアドバイス
- 日常生活で気をつけること
などがあります。
また置き薬(配置薬)は自分1人で廻るので
「薬剤師を呼んできますね」
「詳しい者(先輩)を呼んできます」
とは言えません💦
だから自分がちゃんと勉強しないといけないんです。

私の販売方法を教えます
ここでこの記事を読んでいると人はの中には
「そんなに言うならあなたはどんだけ販売方法を分かってるの?」
と思っている人もいるでしょう
そこでここに私の葛根湯の販売方法を例として載せておきますので是非、ご覧ください😊

まとめ
いかがでしょうか?
今回は「なぜ登録販売者の実務のための動画が少ないのか」について考えてみました。
登録販売者初心者の方に接客方法やロープレなどを学べる動画やアプリが少ない理由がお分かり頂けましたか?
私はよく新入社員さんの指導係を任せられます。
その際にはホワイトボードを使って販売方法やスクリプト(台本)を教えてロープレもします。
そしてその人達に好成績を収めさせるのが得意です。
もし冒頭のyahoo知恵袋の方がいれば私がバッチリ指導してあげらるんですが…
なので、もしかしたら私がそのうち登録販売者の実務を教える動画をアップするかも知れません
その際はこのブログで告知しますので是非チャンネル登録してくださいね。
最後に私の販売方法をまとめた記事を載せておきますので是非こちらもご覧ください☝️🌈☘️

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