肺炎について
肺炎というどんなイメージをもっていますか?
「咳がひどくなる病気でしょう?」
「風邪をこじらせたもの?」
と思っている人も多いはず
確かにその通りですが、肺炎は思っている以上に恐ろしい病気なんです
そこで今回は肺炎についてお伝えします
肺炎にかかる主な原因
肺炎は文字通り「肺に炎症を起こす病気」です
肺炎を引き起こす主な原因は
- 細菌感染
- ウィルス感染
- 病気の合併症
- 薬の副作用
- アレルギー
などがあります
肺炎の死亡者数
2010年まで、日本人の死亡原因はガン・心臓病・脳卒中・肺炎の順でしたが現在は肺炎が第3位となり年間約12万人が亡くなっています
その肺炎で亡くなる人の約95%は65歳以上の高齢者で入院中や介護サービスを受けている人に多く見られます
また元々元気だった人が肺炎がきっかけで体力が低下し、介護サービスが必要になるケースも多くあります
高齢者や持病のある人は肺炎にかかりやすく重症化しやすいため、特に注意が必要です
風邪やインフルエンザを防ぐ
喉から肺につながる気管や気管支には粘膜でおおわれた繊毛細胞が「ほうき」の役目をしていて微生物や花粉、ほこりなどの侵入を防いでくれています

ところが、風邪やインフルエンザにかかって、それらのウィルスが気管に感染すると繊毛細胞が壊されてしまう場合があります
そこに微生物が付着して感染、増殖してしまいます
それが気管支で起こると「気管支炎」ですし、肺まで達すると「肺炎」となります
また壊れてしまった繊毛細胞が元通りになるには約3週間かかると言われています
つまり、風邪やインフルエンザにかかっている時には肺炎を起こしやすい状態になっていると言えます
「風邪は万病の元」という言葉はまさにこのことを言い表しています
肺炎と風邪の違い
肺炎をただの風邪、もしくはちょっと咳がひどい風邪と思っているうちに重症化してしまうケースは多くあります
症状が似ているために風邪から肺炎に重症化すると区別がつきにくいからでしょう
しかしそれぞれの症状をよく見ると違いがあります
風邪の症状
- 熱が38度くらいまで
- 3〜4日で症状が軽減する
- くしゃみ、鼻水喉の痛みが伴う
- 痰が出ても無色透明
- 息苦しさ・胸の痛みはない
肺炎の症状
- 38度以上の熱
- 激しいせきが出る
- 黄色や緑色の痰がでる
- 胸の痛み
- 体がとてもだるい
これらの症状に加えて、息苦しさや胸の痛みなどが起こります
などがあります

肺炎の原因で最も多いのは肺炎球菌
肺炎の原因で最も多いのは肺炎球菌という病原性物の感染です
肺炎球菌の治療には基本的に抗生物質が使われ多くの場合は回復します
また重症化しやすい高齢者や持病がある高齢者は事前に5年に一度打てば良い肺炎球菌ワクチンの予防接種をおすすめします

肺炎予防のための食事
免疫の約7割は腸にあると言われているので、腸内環境を整えて免疫力を高めましょう
納豆やヨーグルト、キムチなどの発酵食品は腸内の善玉菌を増やす働きがあります

ビタミンCには風邪の時に抵抗力を上げる働きがありますので緑黄色野菜や果物も摂りましょう
またタンパク質不足は免疫力が下がるので卵や鶏肉、大豆製品などの動物性脂肪が少ないものをおすすめします
まとめ
小さい子供と高齢者にとって肺炎は重症化すると命取りになりかねません
かと言って、肺炎を予防する方法は風邪やインフルエンザの予防方法と特別変わりありません
- 手洗い
- うがい
- バランスのとれた食事
- 充分な睡眠
- ストレスをためない
- 人混みでのマスクの着用
- 予防接種を受ける
などを心がけて免疫力と抵抗力を高く保つことが大切です
肺炎は気をつけていればある程度は防げる病気です
先ずは免疫力と抵抗力が高い健康な体づくりを心がけましょう
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